今日、埼玉県小川町にある
霜里農場という有機野菜を育てている農家さんへ行きました。
農場主の金子さんは40年前から有機農業を取り組んでおり
米や大豆を中心に様々な野菜を作っています。
彼は「工業に依存しすぎない農業」をモットーに
土や肥料、種、エネルギー(燃料)をほとんど自分のところで作るか
またその原材料は自然のもの
不要になった様々なものを使って農業を営んでいます。
循環型農業だとおっしゃっていました。
寺子屋みたいでよかったです
機械はほとんどバイオエネルギー用に
彼が改造しているようなことをおっしゃっていました。
自家用車の古いワーゲンもそうしているらしい!
古いワーゲンはボンネットの内部に余裕があり
手を加えやすいとのこでした。
農の匠は工の匠でもあらなければならない!と。
こちら金子さん
とんでもないオーラ出てました
土つくりのベース
一見、普通のビニールハウスですが
これにもとんでもないこだわりがぎっしりつまってます!
いろーんな種類の野菜があります
そしていろいろな作戦が盛り込まれて
育てられています
平飼いのにわとり
とても静かで温和な感じでした
ストレスがないとこうなるそうです
牛は重要な除草マシーンなんですって
かもちゃんも奥にいます
ガスも糞尿からつくれるそうです
バイオエネルギーを主にやっている人が
町に2人も引っ越してきたそうで
こういうことやってるとそういう人が集まるんだよねって
おっしゃる通り!!!
彼のすごい点はこれだけに留まりません。
村は集落は川などで繋がっているので
金子さんだけがいくら有機農業を営んだとしても
決してうまくいきません。
はじめは周りから変人扱いされいた有機農法も
金子さんが楽しそうに、そして収穫量もアップしていくのが
手にとるようにわかるようになってくると
徐々にその方法を学ばせてほしいと思う人が増えていきました。
さらに彼は集落の農家の集まりで
空中からの農薬散布をストップするよう求め
ついに2009年からは集落全部の農家が有機農業に転換しました。
現在、この素晴らしいモデルを学ぼうと
いろいろな人々が集まるようになりました。
もちろん小川町の美しさに惹かれる人も増えているそうです。
この美しさの秘訣も有機農業だとおっしゃっていました。
さらに有機農業でできた作物を使って
村おこし的な製品がいくつか誕生しました。
またその素晴らしいお米をある会社が買って
社員の給料の一部に当てるというおもしろい提携者もいるそうです。
これらはみな金子さんが行っていることではなく
それぞれに得意な分野の方々が
金子さんの作物を使って行っているビジネスです。
もし、儲けを考えるなら全部を1人で会社を立ち上げて行うことも可能です。
ですが周りのみんなも町も活性して豊かになってほしいという思いから
彼はどんどんわけあたえてくれる存在だと
近隣の農家の方がお話をしてくれました。
神様みたいだと!
そして、今は町の自然にも活動の範囲が広がっています。
それは里山づくりです。
本来の豊かな森や山にするため
植林の方法も改め、また植物や河川のありかたなど
様々な取り組みをされています。
これらに若い人々を巻き込みながら小川町に人を集め
またそれが活性つながっているとのことでした。
これらの一連のサポートしている団体があるのですが
代表の高橋さんは
「金子さんが農業だけに専念しているから本物であって
これをビジネスとしてやっていたらファッションになってしまいます。」
とおっしゃっていました。
でもサポートがなければ
こうして人やお金は集まらず、活性することはないので
彼女の存在もまた重要だと感じました。
生活工房「つばさ・游」
もしかしたら
こういう町が他にもあるかもしれませんが
ぜひ金子さんに会ってほしいと思います。
別に農家になれというわけでなく
彼の生き方、行っていることが
生きる上での重要なポイントを体現してくれているからなのです。
それを実際に感じてもらいたいのです。
私のつたない文章でどれくらい伝わっているかはわかりませんが
本当に素晴らしい人です!
有機の重要性、地域への愛、未来のこと
もう少し個々に噛み砕いてまた文章にするつもりですが
ぜひ、機会があれば金子さんに会いに行ってみてください。
私が参加したオープン農場も行っていますし
勉強会や援農、また住み込みで有機農法を学ぶことも可能です!
今、日本をはじめ
多くの自然環境の問題が発生してます。
そしてさらに体にも同じように問題が発生しつつあります。
食べるもの、吸う空気、ストレスなどなど挙げたらきりがないのですが
これらの現実は逃避することはできません。
受け止めてどうするかなのだと思います。
だからといって金子さんみたいに循環型農業をはじめるわけにはいきません。
ですがすぐにできることはまず1つあります。
それは今日買おうと思っているものを1日1つでもいいから
オーガニックなものを買ってオーガニックな生産をしている人を
ぜひ応援してほしいのです。