2015/09/01

古き良きデザイン

8月末で取り壊されてしまう
ホテルオークラへ行ってきました。



建築を学んでいた頃は
しょっちゅう建築見学へ行っていましたが
今はもう建築には全く関わっていないので
こういったことをするのは久しぶりです。

行くと
私と同じような人がたくさんいて
カメラで写真を撮っていました。

でもそこには
気品ある空間がありました。
建築と装飾が織りなす空気感です。


このフォントがまたいい!



「こういうデザインはもう出てこないのだろうな」

と思いました。

似せたデザインはいくらでもできますが
本物は違います。

特に建築は
デザイナーの生きてきた背景や
それを建てるときの時代背景
そしてそれをつくるための資金
それを運用する人
全ての融合が1つの建築を生みます。

どれかが何かによって
配合が違えば
それが後世に愛されるものになるかは
全然変わってしまうのです。

私は建築を勉強しているとき
いかに斬新でおしゃれで画期的かを
追い求めていました。

しかし
自然環境の問題やデザインの奥深さを知り
そして
もっと重要なことがあることに気づき
この世界で建築をデザインする側には
すっかり興味がなくなりました。

建築は規模が大きいので
あらゆるものへのインパクトが大きいです。
ゆえに
新しいものをつくること自体に疑問をもちます。

もちろん建築があるからこそ
私たちの生活が成り立っているのは事実ですが
もうそこまでがんがん建てることでもないのでは
と思っています。
その建築の知恵があるなら
もっと他のことに使ってほしいと願います。

そんなことを思ったホテルオークラのロビーは
先月で見納めでした。

オリンピックが開催されるのは嬉しいけど
それによって不必要なものやことが増えて
大切なものがなくなってしまうのは残念です。

さすが日本ですね。って
世界から賞賛されるアイデアが
つまったものになればと思います。

オリンピックに限ったことではないですがね。